空き家をめぐる法改正!賢い空き家対策とは?

  • 法改正➀空家対策特別措置法
  • 法改正②不動産の相続登記の義務化
  • 空き家問題とは
  • 今後空き家をどうしていくか?
  • 空き家活用研究所

社会問題として話題の空き家問題。

直近では、空き家対策特別措置法の法改正が行われたり、不動産の相続登記の義務化が進められたりと、空き家問題への取り組みが進められています。そんな空き家を所有している者や、空き家を相続された者はどのような対策が必要なのか、調査しました!

法改正➀空家対策特別措置法

空家特別措置法とは?

法令

  • 平成27年2月26日施行 空家棟対策の推進に関する特別措置法(一部同年5月26日施行)
  • 令和5年6月14日公布 空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律
    (施行は公布から6か月以内となっており、別途政令で定める)

空き家とは

国土交通省は、空き家を概ね1年以上利用の実態がない住宅と定義しています。

中でも、下記条件を満たすと、「特定空家」に認定されます。

  • 基礎や屋根、外壁などに問題があり、倒壊などの危険があるもの
  • ごみの放置などで衛生上有害なもの
  • 適切な管理が行われておらず、著しく景観を損なうもの
  • その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切なもの

どんな法律?

空き家の放置によって発生するさまざまなトラブルを解消し、空き家の活用や処分を後押しするための法律。

放置しておくと危険が想定される空き家に対して、自治体が強制的に修理や解体の命令ができるというものです。

そこで、自治体が「所有者は責任を持ってキチンと管理して事故のないようにして下さいね」と指導できるようにしたのがこの法律です。

具体的には、空き家対策特別措置法で”特定空家等”として認定された空き家の所有者に対し、行政は修繕または撤去の指導、勧告、命令を行うことができます。さらに、行政から勧告を受けた場合は、固定資産税と呼ばれる税の特例も解除されることになります。

なぜこの法律が作られたのか

平成25年時点での空き家は全国約820万戸と増加の一途であり、多くの自治体が空家条例を制定するなど、空き家対策が全国的に課題となり、適切な管理が行われていない空家等が防災、衛生、景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼし、地域住民の生命・身体・財産の保護、生活環境の保全、空家等の活用のため対応が必要と判断されたため。

令和5年度の法改正では何が変わったのか

  1. 特定空き家に加え、管理不全空き家が固定資産税の減額措置の対象外に
    住宅用地の特例措置が解除される空き家の範囲が拡大。住宅用地の特例措置が解除され、例えば敷地面積が200㎡以下の小規模住宅用地の場合、固定資産税については最大で約4.2倍(注:自治体により税率が異なる)に達する可能性のある空き家がさらに増えることになります。
  2. 中心市街地や観光地などを「活用促進区域」に定める制度の設置
    区町村が中心市街地や観光地などを『活用促進区域』に定める制度が設けられます。土地の用途変更や建て替えをしやすくすることが目的です。例えば住宅に用途が限られた区域でも、店舗やカフェなどに転用できるようにするというようなケースが想定されます。

参照:空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報|国土交通省

空家等対策特別措置法について|国土交通省

「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案」を 閣議決定|国土交通省

売りたい・貸したい 不動産に関する相談|福祉創造株式会社

法改正で税負担増の空き家が増える!? 空き家対策待ったなし!|人生100年時代を粋でお洒落にするためのウェブマガジン|野村證券

法改正②不動産の相続登記の義務化

不動産相続登記の義務化

法令

  • 明治19年 旧登記法制定
  • 明治32年 不動産登記法制定
  • 平成16年6月18日 不動産登記法全部改正
  • 平成17年 不動産登記法一部改正
  • 令和3年4月28日公布 不動産登記法等一部改正法

どんな法律?

不動産登記法とは、家や土地などの不動産の場所や内容の表示や、不動産に関する権利を公示するための登記について定めた法律です。その不動産が誰のもので、どのようなものなのかが登記されている不動産登記制度があることによって、不動産取引は安全、スムーズに行うことができます。

登記記録(登記簿)とは?

登記簿は磁気ディスクをもって調製されています。登記所では、所定の請求書を提出すると、だれでも登記事項証明書(登記事項の全部又は一部を証明した書面。)の交付を受けることができ、また、だれでも登記事項要約書(登記事項の概要を記載した書面)の交付を受けることができます。

登記記録は、1筆(1区画)の土地又は1個の建物ごとに表題部と権利部に区分して作成されています。さらに、権利部は甲区と乙区に区分され、甲区には所有権に関する登記の登記事項が、乙区には所有権以外の権利に関する登記の登記事項がそれぞれ記録されています。

なぜこの法律が作られたのか

近代化以降においては、経済の飛躍的な発展の中で、不動産の重要性も飛躍的に増大し、公的な制度により、それをめぐる権利関係を明確にする制度を必要としました。

また、登記制度は、不動産そのものの特定も担っており、現在の状況だけでなく、権利変動のあり様も記録されているので、後に紛争が生じたときには、有力な証拠や資料として機能する余地があります。

令和3年の法改正では何が変わったのか

現行法では「相続登記の申請」や「住所等の変更登記の申請」が義務付けされておらず、仮に申請をしなくても不利益を被ることが少ない等の背景から、全国的に「所有者不明土地」が増えているため法改正が行われた。

  1. 相続登記の義務化(令和6年4月1日~)
    相続等によって不動産の所有権を取得した相続人に対し、「自己のために相続の開始があったことを知り」かつ「その不動産の所有権の取得を知った日」から3年以内に、相続登記の申請が義務付けられ、仮に正当な理由なく相続登記の申請を怠れば、10万円以下の過料に処するとされています。
    ・「相続人申告登記」の新設
    ・「所有不動産記録証明制度」の新設
  2. 住所等の変更登記(令和6年4月1日~)
    所有権の登記名義人(自然人・法人)に以下のような変更があった時は、その変更があった日から2年以内に、その変更登記の申請が義務付けられます。
    ・職権による住所などの変更登記

参照:不動産登記のABC|法務省

相続登記・住所等の変更登記が義務化へ~不動産登記法の改正~|税理士法人相続税のチェスター

空き家問題とは

現在の社会問題

社会問題とは、日々生活で生じているものの、いまだに解決に至っていない問題全般を指します。

大きな問題で言えば、環境問題、少子高齢化、経済格差、人権、食糧危機やエネルギー供給などが挙げられます。

社会問題は、一見すると日常と結びついていないように感じるかもしれません。しかし、知人が困っていること、自分が不便に感じていること、それ自体も小さな社会問題と言えます。

つまり、いま取り上げられている社会課題は氷山の一角であると言えるでしょう。私たちが気付かないところで、大小さまざまな問題が生じています。

また、世界は多くの社会問題であふれています。

地球の平均気温は産業革命時と比べて1度ほど上昇し、飢餓に苦しむ人の数は2019年には6億人以上と、今後人類が生存していくうえで致命的な課題が解決されていません。

このような状況に危機感を抱いた国際社会が共通の達成目標として掲げているのがSDGsです。

「持続可能な開発目標」とは、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で決定された国際社会共通の目標です。2030年までに持続可能でよりよい世界の実現を目指しており、17のゴール・169のターゲットから構成されています。

参照:社会課題一覧 社会問題・社会課題の一覧をリスト形式で解説|株式会社テイラーワークス

空家数の推移

空家数の推移

空き家数:576万戸(1998年)→849万戸(2018年)

過去20年で、空き家総数は1.5倍、長期にわたって不在の住宅は1.9倍となっております。

空き家が増加する原因としましては、少子高齢化による人口・世帯数の減少、固定資産税の増加対策、新築住宅の供給過多、相続問題の発生、等、様々な内容があげられます。

こういった、空き家が増えることで、例えば、防災性が低下し、倒壊、崩壊、屋根・外壁の落下、火災発生の恐れ、また、犯罪性の低下による犯罪の誘発、ごみの不法投棄、衛生の悪化・悪臭の発生、風景・景観の悪化、草木類の繫茂・飛散、等、防災・防犯、衛生、景観等、多岐にわたり大きな問題とされております。

参照:空き家政策の現状と課題及び検討の方向性|国土交通省

今後空き家をどうしていくか?

解決策①相続

相続の流れ

  1. 相続人や相続財産を確認
  2. 相続放棄(相続開始から3ヶ月以内)
  3. 遺産分割協議で、財産の分け方を決める
  4. 相続財産の名義変更・相続登記
  5. 相続税の申告・納付をする(相続開始から10ヶ月以内)

相続の危険性

  • 「特定空き家」に指定される
  • 相続した不動産を売却する場合、3年以内に売却しないと3000万円の税金控除が利用できない

相続した空き家に住まない場合は?

  • 空き家を更地にし、土地を有効活用する
  • 空き家を売却する

空き家を相続する際にやるべきこと

不動産の正確な価値を調べること!!

解決策②売却

空き家をそのままの状態で売却

空き家をそのままの状態で売却することを「中古戸建」または「古家付土地」での売却と言います。この売却方法のメリットは手間がかからない事と、お金の持ち出しがないことです。

「中古戸建」の場合はリフォーム費用、「古家付土地」の場合は解体や造成、分筆・測量等の費用は全て買主の負担となります。

したがって、その手間と持ち出し費用、その他リスクを買主が全て負うため、売却価格は他の販売方法と比べると安くなってしまいますが、時間やお金をなるべくかけたくない、少し安くても手間なく活用したいという方にはオススメの売却方法です。

空き家を解体して売却

空き家を解体して売却することを「更地」での売却と言います。建物を解体して更地にすることで、建物解体の時間や費用、リスクを売主が負いますが、一般的に「古家付土地」よりも高く早く売却できる可能性が高まります。

ただし、建物を解体した状態で1月1日を迎えてしまうと固定資産税・都市計画税に適用されている住宅用地の特例がなくなってしまいますので注意が必要です。

解決策③相続放棄

相続放棄をするには

期間

相続から3か月以内

必要書類
  1. 相続放棄申述書(相続放棄を認めてもらうために家庭裁判所に提出する申請書類)
  2. 被相続人(亡くなった方)の住民票除票または戸籍附票
  3. 申し立てる人の戸籍謄本

相続放棄のメリットは?

  • 被相続人の借金を引き継がない
  • 遺産分割のトラブルに巻き込まれる可能性がない

相続放棄のデメリットは?

  • プラスの財産も相続できなくなる
  • 相続放棄は撤回できないプラスの財産も相続できなくなる
  • 相続放棄は撤回できない

参照:空き家を売却する方法|NPO法人空家・空地管理センター 

実家相続で知らないと損すること。実家相続の流れを解説!|bestfor

相続放棄とは?3ヶ月が期限!?メリットデメリットは?必要書類・費用も紹介!|bestfor

空家の活用事例

  1. 短時間から可能な時間貸し(シェアオフィス・レンタルスペース等)
    インターネット環境が整い、会社に出社しなくても社内と同じように働ける現在、テレワークが大きく普及し、個人向けレンタルオフィスの利用客が急増。LDKが広い物件は、多少の改修を加えてシェアオフィスとして貸し出す、あるいはイベント、セミナー、会議室などのレンタルスペースとしても活用可能。
  2. 事業用貸し出し(SOHO・ネイルサロン・マッサージルーム等)
    『賃貸住宅の一室を借りてサロンを開業したいが、許可が取れる物件が見つからない』という声は多く、サロン等であれば、多額の改装費用をかけることなく貸し出せる。
  3. 地域貢献へつなげる(託児所・保育室・学習塾等)
    女性就労を支えるスペースはまだまだ不足しているのが現状。空室をうまく活用してニーズに応えれば、地域貢献にもつながる。
  4. トランクルーム等の物置スペース
    立地や築年数に左右されない空室活用の道を求めるなら、物置スペースとして貸し出す。収納に悩む家庭は多く、利用者にとっては近所に気軽に預けられる場所があるのがベストと言えるので、駅近でなくても住宅が多いエリアなら需要がある。
  5. 室内で育てられる野菜などを栽培(水耕栽培等)
    オーナー自身が空室を利用してベビーリーフなどの野菜の水耕栽培を行い、副収入を得る。

郊外エリアでも活用できる「福祉転用」という選択肢

福祉というと、高齢者向けの「介護・高齢者福祉」と、障害者向けの「障害福祉」が存在します。そのどちらの福祉にも、介助が必要な人が住める支援付きの居住場所を提供する、「グループホーム」というサービスが存在します。

中でも、株式会社アニスピホールディングスが展開する、「ペット共生型障がい者グループホーム」は、空き家を活用した事業運営のコンセプトを売り出しております。

今まで、住居用として貸す以外の選択肢がなかなか見つかりづらかった一軒家の物件でも、障害者グループホーム向けの消防設備や建築基準法の基準を満たすために多少設備を整えれば、事業用としての貸し出し、もしくは、物件オーナー自身が事業運営を検討できるような、コンセプトとなっております。

また、障がい者グループホームは、一軒家の物件のみならず、障害者グループホーム向けの消防設備や建築基準法の基準を満たしているアパートやマンションの一室を利用しても運営することができ、行政からの給付金で運営を行う、とても安定した事業となっております。

全国的にも、障がい者グループホームの需要が高まる現在、地方や駅から離れたエリアでも、このサービスを求める需要は多くあります。

参画企業様の声を見ると、地方で駅から離れたエリアで開設している障害者グループホームも多く、そんな障害者グループホームでも、近くにコンビニや就労先があると、満床となる実績があるようです。

是非、空き家の転用を検討している方は、「福祉」という選択肢を視野に入れてみてはいかがでしょうか?

参照:空き部屋を活用して収益化! すぐに始められる空室活用ビジネス3選|OWNER’S STYLE

廃業比率 他業種比較(2019年)

廃業比率法

医療・福祉業より細かい数値は、経済産業中小企業庁より公表されておりませんが、厚生労働省の資料によると、2019年障害福祉事業所数は、148,726ヶ所となっています。

また、東京商工リサーチによると、障害福祉事業廃業企業数は、2019年で30件とされています。

全体の数は事業所数の数、廃業数は企業数しか行政より発表がなされていないため、障害福祉事業のみの廃業率の算出はできないですが、経済産業省が出している産業別企業当たりの事業所数(付表2)を基に全業種の1企業当たりの平均事業所数を算出すると、約13.7事業所となります。

こちらを基に、障害福祉事業所数から企業数を求めると、 148,726÷13.7=10,855企業となり、障害福事業を行う企業数は、約10,855企業であると予想されます。

10,855企業中30企業が廃業となると、障害福祉事業の廃業率は、0.27%となり、他業種と比較してもかなり低い数値となることが分かります。

参照:厚生労働省  雇用保険事業月報・年報|厚生労働省

令和2年社会福祉施設等調査の概況|厚生労働省

2020年企業活動基本調査確報-2019年度実績-|経済産業省企業活動基本調査|経済産業省

TSRデータインサイト | 東京商工リサーチ

今後の障害福祉業界

障害児者数推移

障害児者推移

障害種別内訳(2023年3月発表資料)

障害種別内訳

障害福祉サービスの利用者数の推移

障害福祉サービスの利用者数の推移

障害児者数全体は増加傾向にあり、2023年3月発表資料では、1160.2万人となっております。これは、人口の約9.2%に相当します。

原因としましては、高齢者の障害者数の増加、現代社会の環境要因、障害に対する認識の広がり、等が挙げられます。

そのため、障害福祉サービスの需要が高まり、実際に、障害福祉サービスの利用者数の伸び率は、2018年➡2022年の4年間で、約24%の増加となっております。中でも精神障害と障害児の伸び率が大きくなっております。

また、近年、障害者の増加の中でも、精神障害者の割合が最も大きく増加しております。

発達障害は、精神障害の1つとして分類されます。

2006年から2018年までの精神障害者の推移をみると、約51%も増加していることから、発達障害者も多く増加していることが予想されます。

発達障害とは、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態を指します。ただ、最近は、大人になってから発覚する発達障害の事例も多く見受けらます。

大人になってから、人間関係につまずいたり、仕事がうまくいかなくなったりしたことで、自身の発達障害を疑い受診する人が増えております。そのため、精神障害者の総数が増加し、障害福祉サービスの需要が高まっている原因の一つともいえるでしょう。

参照:障害福祉分野の最近の動向|厚生労働省

障害福祉事業の高まり続ける需要

先に述べた様々な要因のもと、日本の障害者人口は増加しています。

障害者人口が増加するともに、障害に対する正しい認知も増えていることから、障害福祉施設を利用するケースも近年増えてきました。

では、障害者数の増加に伴い、適切な福祉サービスを十分に提供できているのでしょうか。

厚生労働省の調べによると、障害福祉サービスの利用者は平成26年から毎年増加傾向にあります。1年単位で見ても、平成29年から平成30年の1年間での伸び率は6.4%と、障害者数は増加しています。障害者数が増加し続けていることから、必然的に障害福祉施設の需要は高くなっているのです。

障害について正しい認知がされていないときは、障害福祉施設に家族を預けることに対して後ろめたさや抵抗を感じる人も多かったようです。

しかし正しい理解が広まってきた今、まさに障害福祉施設のニーズは高く、より質の高いサービスを提供していくことが重要視されています。

業界動向・今後の動き~ 3.9兆円のポテンシャルを持つ市場 ~

障害福祉サービス関係予算額は15年間で約3倍に増加

障害福祉予算は、国の負担が50%、自治体負担が50%です。下記のグラフは国の予算を示しています。この中に、自治体負担額は含まれていないので、この約2倍の額が、障害福祉事業の総給付費となります。

障害福祉サービス関係予算額推移表

空き家活用研究所

空き家を取扱い福祉事業者の仲介に入る「空き家活用研究所」に聞いてみた!

Q1:株式会社空き家活用研究所とは、どんなことをしている会社ですか?

A1:日本中に多くある活用されていない空き家や土地を利活用して、不動産としての付加価値を高めるとともに福祉への貢献を目指しています。「動物も人も救う、社会貢献型土地活用」をコンセプトに、具体的には、自家を活用して社会貢献型不動産として活用したり、使っていない空き家を活用して障がい者グループホームとして有効活用できるような仕組みを御提案しております。

Q2:なぜ、障害福祉事業者への貸し出しをメインに空き家を取り扱うようになったのですか?

A2:高齢者福祉事業を行っていた経験を活かし障害福祉事業者にも適切な不動産が提供できると思いました。

Q3:どのような目的で物件賃貸を希望されることが多いですか?

A3:障がい者グループホームが多いですが、放課後等デイサービスで希望されることもよくあります。

Q4:障害福祉事業者への物件貸し出しの需要や、障害福祉事業者へ貸す物件オーナーさんの反応はどうですか?

A4:理解いただける熱心なオーナー様は一度取引が開始すると何件も福祉事業に貸していただけるオーナー様もいますが、80%ほどのオーナー様からはお断りされてしまいます。障害福祉に向いている物件が少なく、かつオーナー様から断られるケースも多いため、周知活動を行えば需要はまだ拡大すると思います。

Q5:空き家が増え続ける今、物件オーナーさんの意向に変化はありますか?

A5:空き家は今後も増えると思いますが、まだ物件オーナーの意向に変化はあまり感じないです。

Q6:今回の法改正(空家特別措置法・不動産登記法)を受けて、物件オーナーからの問い合わせ内容に変化はありますか?

A6:まだ物件オーナーの意向に変化はあまり感じないです。

Q7:今後の事業展開は?

A7:空き家といっても立地や環境など物件も様々です。個々の物件に寄り添い福祉に限らず空き家を活用するお手伝いをしてまいります。

空き家活用研究所へのQ&Aを通して

まだ、法改正による、空き家所有者の意識の変化は、株式会社空き家活用研究所の事業を通して感じられていないようです。ただ、今後も空き家の増加が見込まれ、空き家活用の選択肢として、障害福祉事業への貸し出しは、物件オーナー側の理解が広がることで、とても有効的な活用方法になると言えます。